転校生は中二病/エンディング

転校生のメッセージを解読しました!
「ご名答。それがボクからのメッセージだ。
何せ、ボクは転校したばかりで『友』というものがいない。
しかしこのままでは、この世界は虚に飲み込まれてしまうだろう。
ボクと共に、この世界を救おうではないか!」

大事なことだからもう一度言おう。
正直な話、かなり・・・いや、全力で関わりたくない。
関わりたくない。が、もう手遅れだろう。

彼に目を付けられた時からか、
はたまた、彼の手紙に興味を持った時からか・・・
彼風の言い方をするなら『我らはこうなる運命だった。』というやつなのだろう。

しかし、だ。彼は中二病でコミュニケーションが独特なだけで、
決して悪い奴ではなさそうだ。
むしろ、転校初日に自分から声をかけるとかすごいじゃないか。

「…はぁ、わかったよ。よろしく。」

私の言葉を聞いた彼は、ニヤリと不敵な笑みを浮かべ、
おもむろに私の左手を握りマジックを取り出した。
彼が何をするか察した私は、反射的に手をひっこめた。

この選択が正しかったかはわからないが、
いままでなんでもなかった私の学生生活が、
これから刺激のあるものになっていくことは間違いないだろう。

そう思うことで、とりあえず、今日は、よしとしよう。

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