『ねぇ、虹ってさ、本当は7色じゃないって知ってた?』
またも唐突だった。
『4色にも見えるし8色にも見える。
7色っていわれてるだけで本当は無限の色彩があるの。』
『私はね、音も同じだと思うの。
だって、音階は7つだけど、実際は無限に音があるでしょ。』
『でもね、ただ一緒に演奏してるだけじゃただの音でしかないの。』
『時には陽気に、時には喧嘩腰に、みんなの音が混ざり合った時に、
はじめて一つの音色が生まれるような、そんな気がするの。』
『ねぇ、今までお互いの音を・・・お互いの事をちゃんと見てた?』
ごくごく当たり前の事、だからこそ盲点で衝撃だった。
気が付くと僕は、校門まで走り、帰るメンバーを引き留めていた。
うまく言葉にできず何を話したかは覚えていないが、
僕は精一杯の気持ちを伝えた。
『部室に戻ろう』
それがみんなからの答えだった。
アイコンタクトと共に1音目を奏でたその瞬間、虹が見えたような気がした。
(Fine)
amazonでご購入のお客様へ
amazonには商品のレビュー投稿ページがございます
お楽しみいただけましたら、ぜひレビューにご協力をお願いいたします
アマゾンレビューへ