にじいろカルテット
「ねぇ。音が見えたこと、ある?」 クラシックに興味があった僕は高校で管弦楽部に入部、そこで出会った同級生とカルテット(弦楽四重奏)を結成した。演奏会に向け、思いのほかいい仕上がりではあったが、僕らにはいつも、どこかかみ合わないような空虚感があった。 練習を終えたある日のこと。幼馴染のその一言に、僕の時間が一瞬とまった。 『おとがみえる?』僕が不思議そうにしていると、普段物静かな彼女は、ゆっくりと話し始めた・・・
「ねぇ。音が見えたこと、ある?」 クラシックに興味があった僕は高校で管弦楽部に入部、そこで出会った同級生とカルテット(弦楽四重奏)を結成した。演奏会に向け、思いのほかいい仕上がりではあったが、僕らにはいつも、どこかかみ合わないような空虚感があった。 練習を終えたある日のこと。幼馴染のその一言に、僕の時間が一瞬とまった。 『おとがみえる?』僕が不思議そうにしていると、普段物静かな彼女は、ゆっくりと話し始めた・・・
半世紀を共に歩んできた夫婦。二人は幸せな時間を過ごしていたが、夫には一つ、妻に言えずにいた事があった。ある日のこと、朝食を作ろうと妻がキッチンに向かうと、茶の間のテーブルに一通の手紙を見つけた。 『妻へ。私はあの日から・・・』 妻に伝えたかった事とは一体。 ――何処にでもいる老夫婦の、一つの愛の物語――
今日は、100年に一度の流星群がみられる日。 ずっと楽しみにしてたのに、朝からあいにくの雨。肩を落としていると、謎が好きな友達が一枚の手紙を渡してきた。 「ほらっ、これで元気出して。」
太古も昔、TOKIYO(とうきぉう)と呼ばれる5人組農家がいた。そんな彼らが開拓した伝説の島、DASHつ島。 その島を巡るツアーに参加したあなたたちが、ツアーを終え戻ってくると船が流されていた。 非常用のボートもなく、携帯をみるが電波も届かない・・・ 彼らの残した技術を用いて、DASHつ島から脱出せよ!!
『あのね、謎を作ったんだ!』 通い慣れた喫茶店。いつも通りの注文をした後、カウンターの下から声が聞こえてきた。あの子はたしか、よくお店にきてる謎解きが大好きな子。 『あのね、学校でね!初めて謎を作ったんだっ!!』 どうやら『私の好きな物』という題材の特別授業で作ったらしく、お店に持ってきたようだ。視線をメニューに移すと、その子がテーブルから顔を半分だしてこっちをみていた。わたしはその表情に応えることにした。いつものコーヒーが冷めないうちに。
「『はじめまして。』 と言うべきだろうか」 顔を上げると、今日うちのクラスにやってきた転校生が、手紙を片手に不敵な笑みを浮かべていた。眼帯に包帯。手の甲にはマジックで書いたであろう刻印のようなもの。そして今の口調。 私は知っている、彼は『中二病』というやつだ。正直な話、あまり・・・いや、かなり関わりたくない。 「実は今、この世界は崩壊の危機にある。なんとかしたいのだがボクだけでは力不足でね。キミに声をかけたというわけだ。どうだ?世界を救ってみたいと思わないかね?」 やはり、関わりたくない。 しかし、しかしだ。いくらなんでも転校初日で邪険にするわけにもいかないし、絵に描いたような中二病な彼に興味がないわけでもなかった。やっかいな事になりそうだと思いながらも、好奇心を抑えきれない私は、彼からの手紙を受け取ることにした。
「うええん、うええん」 あなたが散歩をしていると、一人の子供が泣いていた。心配して声をかけてみると、何か違和感が…羽が生えている…?? 驚くことにその子は天使だった。 神様に内緒で地上に遊びに来たところ、「大事なもの」 をなくして天国に戻れなくなってしまったらしい。天国に戻る方法はただ一つ。その「大事なもの」 をみつけること。 僕は天使と共に、地上に降りてからの道のりを一緒に探すことにした。
部活動引継ぎの日。 靴箱をあけると一通の手紙が、部長からだ。 「代替わりの前に、君たちに言いたいことがあります。 部室は部活動をするところで、たまり場ではありません。 遊んでばかりで部活動を全くしない君たちに、科学部部長としてできることを用意しました。放課後部室に来てください。」部長の目的とは一体? 私たちは、ゆっくりと部室へと向かった。 ※本イベントに参加する上で、特別な科学の知識等は必要ありません。
森の中のかわいいかわいいパンケーキ屋さん。 ふわふわパンケーキを注文すると、「ただいま、ゆっくりじっくりやきあげております。焼き上がりまでお時間頂きますので、お待ちの間、こちらをお楽しみ下さいませ♪」 と、店員さんはトレーをそっと置いた。
「ごめんね、今日でおしまいなの。」 いつもの駄菓子屋に遊びにいった僕は、あまりに突然のことに、言葉の代わりに涙が溢れてきた。 「ほら、泣かないの。」 ゆっくりと目を開けると、滲む世界に映ったものは、しわくちゃな手と手作りなおもちゃ箱だった。 閉店の日、泣いていた僕は、おばあちゃんからの最後のメッセージを受け取った。。。